死後の恋

感想

1918年7月罗曼诺夫二世及其家人被布尔什维克秘密警察处决,其女儿阿纳斯塔西娅·尼古拉耶芙娜下落不明,在当时被认为幸存了下来,1991年及2007年发现的遗骸经DNA检测确认全员遇难(含皇储阿列克谢),终结了其幸存传闻。这是故事的背景。本篇故事由第一人称进行叙述,同样充满了主观的不确定性。リヤトニコフ被红军使用宝石枪决后,尸体悬吊在树枝之上的情景,让人胆寒。这些宝石沾满了鲜血和泥泞,却是リヤトニコフ对“我”饱含爱意的献礼。“我”从尸体的肚子中掏空这些宝石后才发觉,为什么男扮女装的リヤトニコフ会对自己展示这些宝石——这是她对自己的告白,而リヤトニコフ极有可能就是下落不明的贵族阿纳斯塔西娅。这份恋爱,直到当事人死后才得以表白。同样的,这个故事也因为第一人称的叙述角度而充满了谜团——声称自己是臆病者的口述者说的是事实吗?他们真的是遭受到了红军的袭击吗?还是他只是贪图宝石,将リヤトニコフ杀害后才发觉这是表白而追悔莫及?因此他游荡在街头,接受相信这个故事的路人的道德审判?或者说,整个故事极有可能就是口述者自己编造的,拿失踪的阿纳斯塔西娅作为幌子,掩盖自己杀人夺取宝石的犯罪事实,最后良心发现,不遗余力地向陌生人供述自己美化过后的杀人经过。但一切都不得而知了。

語彙

  1. 生え抜き はえぬき 土生土长,地道。 お笑いになると困りますが、私はこう見えても生え抜きのモスコー育ちで、旧露西亜の貴族の血を享(う)けている人間なのです。
  2. 同胞 どうほう 同胞の露西亜人には無論のこと、チェックにも、猶太(ユダヤ)人にも、支那人にも、米国人にも……けれども一人として信じてくれるものがいないのです。
  3. 幸か不幸か こうかふこうか それから後幸か不幸か、一度も戦争らしい戦争にぶつからない。
  4. 斥候 せっこう 侦察,斥候。 下士一名、兵卒十一名に、二人の将校と、一人の下士を添えて斥候に出すことになりましたのです。
  5. 焼き付く やきつく 留下深刻的印象,铭刻。 私も先天的に宝石に対する趣味を持っておりましたので、すぐにもう、焼き付くような気もちになって、その宝石を一粒ずつつまみ上げて、青白い夕あかりの中に、ためつすがめつしてあらためたのです
  6. 明けても暮れても あけてもくれても 总是,始终,每天,日日夜夜。 交響楽 こうきょうがく その頃のモスコーはとても音楽どころか、明けても暮れてもピストルと爆弾の即興交響楽で、楽譜なぞを相手にする人は一人もありませぬ。
  7. 銃殺 じゅうさつ 何事かと思って、耳を引っ立ててみますと、それは僕の両親や同胞たちが、過激派のために銃殺されたという噂うわさだったのです。
  8. 噴飯 ふんぱん そのうちに私は又、とてもおかしい……噴飯(ふきだ)したいくらい変テコな事実に気が付いたのです。
  9. 一身上 いっしんじょう 有关个人的事,与个人境遇有关的事。 しかし君の一身上に就いては、将来共に及ばずながら力になって上げるから、あまり力を落さない方がいいだろう。
  10. 負傷 ふしょう しかし私の仲間の者は、一人も私が負傷した事に気づかないらしく、皆銃を提げて、草の中をこけつまろびつしながら向うのまん丸い森の方へ逃げて行くのでした。
  11. 擡げる もたげる 抬起,举起。 その途中で二発ばかり、軽い、遠い銃声らしいものが森の方向から聞こえましたから、私は思わず頭を擡げて、恐る恐る見まわしましたが、やはり四方あたりには何の物影も動かず、それが本当の銃声であったかどうかすら、考えているうちにわからなくなりましたので、私は又も草の中に頭を突込んで、ソロソロと匍いずり始めたのでした。
  12. 乳房 にゅうぼう ……リヤトニコフは女性だったのです。しかもその乳房は処女の乳房だったのです。
  13. 生け捕り いけどり 生擒,活捉;活的猎获物,俘虏。 蹂躙 じゅうりん 猿轡 さるぐつわ 塞口物。(声を立てさせないために、口にかませて、後頭部にまわしてしばるもの。手ぬぐいなどを使う。) 賜物・賜 たまもの 赏物从别人那里得到的恩惠。 彼女……私は仮りにそう呼ばせて頂きます……彼女は、すこしおくれて森に這入ったために生け捕りにされたものと見えます。そうして、その肉体は明らかに「強制的の結婚」によって蹂躙されていることが、その唇を隈取(くまど)っている猿轡の瘢痕(あと)でも察しられるのでした。のみならず、その両親の慈愛の賜である結婚費用……三十幾粒の宝石は、赤軍がよく持っている口径(こうけい)の大きい猟銃(りょうじゅう)を使ったらしく、空砲(くうほう)にこめて、その下腹部(かふくぶ)に撃ち込んであるのでした。私が草原をはっているうちに耳にした二発の銃声は、その音だったのでしょう……そこの処の皮と肉が破れ開いて、なかから掌ほどの青白い臓腑(ぞうふ)がダラリと垂れ下っているその表面に血にまみれたダイヤ、紅玉(ルビー)、青玉(サファイヤ)、黄玉(トパーズ)の数々がキラキラと光りながら粘(ねば)り付いておりました。

文句

  1. 彼女は私を恋していたに違いありませぬ。そうして私と結婚したい考えで、大切な宝石を見せたものに違いないのです。……それを私が気付かなかったのです。宝石を見た一刹那(せつな)からはげしい貪慾に囚とらわれていたために……ああ……愚かな私……。