赤い部屋
赤い部屋
阅读时间:2023年8月10日
- 設える しつらえる 陈设、安设。为某种目的而安置设备。 異常な興奮を求めて集った、七人のしかつめらしい男が(私もその中の一人だった)態々其為にしつらえた「赤い部屋」、今晩の話手が何事か怪異な物語を話し出すのを、今か今かと待構えていた。
- 昆虫 こんちゅう そして、その影法師は、蝋燭(しょくだい)の焔につれて、幾つかの巨大な昆虫でもあるかの様に、垂絹の襞の曲線の上を、伸びたり縮んだりしながら這い歩いていた。
- 血腥い ちなまぐさい 私は近頃になってその人殺しという血腥い刺戟にすら、もう飽きあきして了ったのです。
- 負傷者 ふしょうしゃ 交番といっても大分遠方ですし、それに負傷者の苦しみがひどいので、運転手は何はさて置き先ず医者を探そうとしたのに相違ありません。
- 造物主 ぞうぶつしゅ 私はこの事に気附いた時、世の中というものの恐ろしさに戦慄するよりも、そういう罪悪の余地を残して置いて呉れた造物主の余裕を此上もなく愉快に思いました。
- 狂喜 きょうき ほんとうに私はこの発見に狂喜しました。何とすばらしいではありませんか。
- 匹敵 ひってき 歓喜 かんき 血みどろ ちみどろ 沾满鲜血,血污。 断末魔 だんまつま 临终;临死前的痛苦。 巧妙なトリックを考え出した時の、恐らく芸術家のそれにも匹敵する、歓喜、そのトリックを実行する時のワクワクした緊張、そして、目的を果した時の云い知れぬ満足、それに又、私の犠牲になった男や女が、殺人者が目の前にいるとも知らず血みどろになって狂い廻る断末魔の光景ありさま、最初の間、それらが、どんなにまあ私を有頂天にして呉れたことでしょう。
- 辺鄙 へんぴ 偏僻。 避暑 ひしょ その友達と一緒に、房州のごく辺鄙なある漁師町へ避暑に出かけたことがあります。
- 飛沫 しぶき 飞沫,水花。 ところが、しぶきを立てて海へ潜ったまま、彼は暫くたっても再び姿を見せないではありませんか……。私はそれを予期していました。
- 後にも先にも 以後にも以前にも、同種の事柄はなかったということ。珍しいことを強調する言葉。 あとにも先にも、私が警察の取調を受けたのはたった二度きりですが、その一つがこの場合でした。
- 際限 さいげん 边际,止境。 いや、こんな風に一つ一つ実例を並べていたんでは際限がありません。もうこれ丈け申上げれば、皆さんも私の所謂絶対に法律にふれない殺人法を、大体御分り下すったことと思います。凡てこの調子なんです。
- 転覆 てんぷく 颠覆,翻倒。〔ひっくりかえる。〕 皆さんも当時の新聞記事できっと御読みのことと思いますが、中央線の列車が顛覆して多くの負傷者や死者を出したことがありますね、あれなんです。
- 沿線 えんせん ただ最初から中央線の沿線ということ丈けは見当をつけていました。
- 銃声 じゅうせい バン……前よりは一層鋭い銃声が部屋中に鳴り響いた。
- 装填 そうてん 玩具と見せた六連発の第二発目には実弾が装填してあったのだ。
- 目盛 めもり (计器上的)度数,刻度。 それは時計の目盛から云えば、ほんの僅かな時間だったかも知れない。けれども、少くともその時の私には、私達がそうして何もしないで立っている間が、非常に長い様に思われた。
- 一場 いちじょう 「赤い部屋」の蝋燭の光に照らし出された、この一場の悲劇の場面は、この世の出来事としては余りにも夢幻的に見えた。 夢幻 むげん
- 一掃 いっそう 扫除。扫净。清除。廓清。肃清。 そして、その白く明るい光線は、忽ちにして、部屋の中に漂っていた、あの夢幻的な空気を一掃してしまった。そこには、曝露(ばくろ)された手品の種が、醜いむくろを曝していた(さらす)。
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